Communication Center for Food and Health Science/特定非営利活動法人食品保健科学情報交流協議会
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食品マネジメントシステム
部会
食品安全マネジメントシステム部会

第3回食品マネジメントシステム部会

2003年5月23日

規格についての私の解釈—Do—

三原 翠

4.4.1 体制及び責任

この項はシステムを確実に実行するための要の部分である。各人の責任・役割・権限を明らかにして、文書化しかつ事業体内に伝達することが必要とされている。伝達の方法については言及していないが、マニュアルへの記載及び掲示等が多い。
経営者の役割責任として、このシステムを実行し維持するために、必要な経済的・人的・技術的資源を用意することを定めている。
また、経営者は自分ではシステムを運営していくことは難しいので、環境管理責任者を任命して、他の責任にかかわりなくその者に責任と権限を与えなくてはいけない。他の責任とは、通常の業務における立場のことで、トップに次ぐ人が環境管理責任者になっている場合は問題ないが、下の人がなっている場合において、環境管理責任に関しては、トップの代理である責任と権限が与えられる事を言う。(環境管理責任者は、経営トップが担うことが難しいと考えられて作られた役割であるので、小企業の場合は、経営トップが自ら行うことでも良いと解釈できる。)
a) 環境管理責任者は規格に従って、要求事項を満たしたシステムを構築し、自らの決めた事柄を実行し続けていく事が義務であり、確実な実施を求められている。
環境管理責任者は自らを任命した経営者に、この環境マネジメントシステムの実施状況、実績等を、報告しなくてはいけない。それらの報告は経営層による見直しの基礎資料として、あるいはシステムの改善の資料となるようにしなくてはいけない。

4.4.2 訓練、自覚及び能力

事業体は従業員が正しくマネジメントシステムに関わっていけるように教育や訓練を決めて実施しなければならない。特に環境に著しい影響を与る可能性のある作業を行うすべての従業員には適切な訓練をしなくてはいけない。この訓練の記録はとられなくてはならない。訓練は当該手順に基づき、その内容の理解と実行になる。
また、事業体は関連するすべての従業員(正式な雇用か否かに関わらず)に対し、次の事項をわからせる手順を作成して実施し維持(メンテナンス)しなくてはならない。これは従業員が皆、同じように出来るために手順が必要と言っているのであって、手順書を要求しているのではない。少人数で皆が同じように出来ることがわかれば、文書の必要はない。
a) 環境マネジメントシステムで指示している事柄を実行する事の重要性を話す。それには環境方針の理解や手順の理解と実行等が含まれる。
b) 事業体内での事業活動による明らかに大きい環境影響をもたらすものや、普通はさほど影響が大きくないが何かあると大きい環境影響を与えそうなものについての説明。また、各人の作業の環境へ与える影響を知り、その作業を改善することで環境負荷を低減できる可能性についての話
c) 各人の環境マネジメントシステムの中での役割と責任を明らかにして説明。具体的には環境方針に沿って事業活動を行う事、手順を順守し緊急事態へすぐに対応がとれるようにする事等。
d) 決められた手順に従わなかった場合、どのように環境へ影響を与えるかの予想についての話

環境に影響を与える可能性の高い作業に従事している従業員に対し、必要な教育や訓練を施したり、資格を取らせたり、経験のある者をつけたりしなくてはいけない。

4.4.3 コミュニケーション

事業体は環境側面についての情報、環境マネジメントシステムに関しての情報を透明化するために次の項目についての手順を作成して、維持しなければいけない。
a) 事業体内部での各上下間でのコミュニケーションの手順。コミュニケーションとは情報の両方向の伝達を言い、片方からの伝達だけでない事に注意。
b) 外部からの情報についても情報を記録してその対応をしてそれらも記録する事。
事業体はまた、自らの著しい環境側面が判明した時、外部に対する伝達をどうするかを予め検討しておき、その決定事項を記録しておかなくてはならない。公表する事を決定した場合、どのような方法でその内容を決定しどのような手段で公表するかを決めておかなければならない。実際の場合に速やかに対処できるようにしておく必要がある。

4.4.4. 環境マネジメントシステム文書

事業体は紙又は電子形式で、次の内容の文書を作り、必要に応じて改訂をしながら維持し続けなくてはならない。
a) システムの核となる要素とは要求されている内容の事で、環境マネジメントシステムマニュアルとして全要素と自分達のしようとしている事柄及びそれらの相互関係がわかるように書くとよい。
b) システム遂行のために必要な文書は出来るだけマニュアルの中に書込み、文書をシンプルにした方が良いが、詳細が必要なものあるいは手順書類は下位文書として関連する項目に明らかにする。所在を示すとは、該当文書に到達できる道筋が分かるようにする事である。
環境マネジメントシステム文書とは
1) 規格で要求されている文書(04年からは運用管理の手順書のみ)
2) 組織が必要と決めた文書で
更に規格で要求されている記録も文書化を必要とされている。(従来は記録は文書の範疇に入っていなかったが、04年より記録も文書の一つとなる)

4.4.5 文書管理

ここではこの規格に関係する文書の管理の手順を作成し、実行し、必要があれば改定し続けていく事を要求している。
文書は読みやすく日付があり、責任者が明示され、わかりやすく整理されて、決められた期間保持されている必要があると規格は要求しているが、現在使用されている文書の保存期間というのはおかしいので、廃止文書に関するものとも解釈されている。
a) 関連する文書(以下管理文書という)の相互関係が誰にでも分るようにする事で、文書一覧を作るとよい。規格では文書の所在がわかることと言っているので、ここは、配布文書一覧のようなそれぞれの文書行き先が明らかであることとも解釈されている。
b) 管理文書は見直しをする事が必要で(04年より定期的でなくてよい)、新規作成と同じように決められた責任者によって内容が承認され、日付が付されている必要がある。改訂履歴を付している例が多いが、マニュアル以外の下位規程にまですべて付けるのは、煩雑で文書量がふえるので、規格が要求している手順があれば,改訂日付と改版数があれば十分と思う。見直しを行う理由は、使われなくなった文書が何時までも残らないように、或いは改訂すべきなのに改訂されないで古いままの手順になっている文書を気づかせる為です。
c) 管理文書は必要な場所で必要な時に最新版が使用できるようにしておく事が必要である。
d) 改訂した後の廃止文書は、確実にすべての部署から撤去するか、あるいは明らかに廃止文書であることが分るようにして、誤用を防ぐこと。電子化している場合は廃止文書のフォルダを設け,通常はアクセスできないようにしておくとよい。
e) 法律上その他の理由で、旧文書が保管される場合は、誤用のないよう適切に保管することが必要である。
管理文書は種々の階層をもって存在する事となるが、作成及び改訂においては、その決められた階層毎の基準に従って責任を明確にして行われていかなくてはならない。

4.4.6 運用管理

事業体は著しい環境側面に関わる活動や、環境目的・目標を達成するための活動、法規制順守のための活動等、に関する運用手順書を作成して、活動が確実にシステムの考え方に沿って実施されるようにしなくてはいけない。その作成にあたっては以下の事を考慮し確実に実施されること。
a) 手順がないと環境方針・目的・目標に合わなくなる可能性のある活動に適用する文書化した手順を作成すること;
b) 運用手順には必ず運用基準を書くこと(基準がないと正しく運用されているかどうか判断できないため);
著しい環境側面ではあるが、目的目標に掲げて削減できないものについては、運用管理で、維持(それ以上増加しないよう見守る)していく。

事業体が使用している物品の製造等やサービスのうちで特定できる著しい環境側面に関しても環境負荷を低減させるのに有効な運用手順を作成して伝達したり、その旨を要求することも必要である。自らが直接関与していなくても、間接的に関与している活動に関しても、直接の関与と同じように、環境負荷低減のための活動が必要である。特にOEMのように完全に自らの活動の代理の場合は、その製品設計の段階での環境配慮がなされなければならない。
規格はこれら供給者及び請負者に関連手順及び要求事項を伝達、(コミュニケート)すると定めており、一方的に伝えるだけでなく、相手側からの何かしらの意思表示が必要と考えられている。

4.4.7 緊急事態への準備及び対応

事業体は、なにかの事故や天災等で、環境に著しい影響を与える可能性があるものを、特定し、そのような事態に対応するための手順を作成し、維持していることが必要である。この手順には、緊急時の場合に環境影響を広げないため、あるいは生じた環境影響を減らすあるいは修復する内容を盛り込む必要がある。
事業体は、事故や緊急事態が発生した場合には、その後それらを検証し、この手順を全面的に見直し、必要があれば改訂しなければならない。改訂の必要がない場合も、その検討結果を記録に残し、その理由を明確にした方が良い。
事業体は緊急事態と決めた事柄について、その手順に従った訓練を可能な限り定期的に実施し記録する必要がある。

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